語るとは?/ セントラルファイナンス
[ 503] ITmediaニュース:開発者が語る“ポストWinny”
[引用サイト] http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0601/30/news047.html
金子氏は、一度放流したファイルは消せないという管理不可能性は「Winnyの技術的欠陥」と自ら認める。これを解決するアイデアはいろいろあるというが、Winny開発をめぐって公判中の今の彼は、それを試せる立場にはない。 「ソースは公開してもいいと思っていた」と金子氏は明かす。公開できなかったのは“ただ乗り”を防ぐためだ。Winnyは、ユーザーのアップロードファイルが多いほどダウンロード効率が上がる仕組み。これによって流通ファイル量を増やし、システム全体の効率を高めていた。ソースを公開した場合に、ダウンロード専用Winnyが開発され、効率が下がることを恐れたという。 金子氏の講演の後に、Winnyの倫理的な問題点を考えるパネルディスカッションが開かれ、金子氏は観客席から時に苦笑し、時には拍手しながら耳を傾けた。 産業総合研究所情報セキュリティ研究センター主任研究員の高木浩光氏は、Winnyの問題は、アーキテクチャそれ自身ではなく、ユーザー側が自覚のないまま著作物ファイルを中継し、著作権法に違反しえたことにあると指摘する。高木氏は「開発者側は、Winnyの利用が著作権違反につながる可能性があることを、ユーザーに分かりやすく告知すべきだった」と話す。 ただ、開発者個人の倫理だけに責任を問うのは無理があるという意見もある。GLOCOM主任研究員の山根信二氏は「われわれは、コントロールできない技術をすでに手に入れてしまった」と指摘する。たった1人の開発者がWinnyのようなソフトを作って世界に配布でき、それを喜んで使った人がたくさんいるという現状を、まずは受け入れるべきという意見だ。 パネルディスカッション参加者は、左から吉備国際大学知的財産マネジメント学科の大谷卓史助教授、山根氏、濱野氏、高木氏、GLOCOMの東浩紀教授 こういった流れにはあらがえないと認識した上で、対処法を考えるのが今後の課題と山根氏は指摘する。例えば“開発者憲法”のようなものを作ったり、外部機関が監視するなどといった解決策を、「実現は困難だろうが」(山根氏)考えなくてはならないとする。 また、あるソフトが社会に対してどんな影響をもたらすかは、開発時には予見しにくい。「ファイルローグ」裁判の被告代理人を務めた弁護士の小倉秀夫氏は「開発者がソフトをリリースした時、それが社会的にどう受け入れられるかは分からない」と、ファイルローグの例をひいて話した。 解決策の1つとして小倉弁護士は、ソフト開発に“いつでも引き返せる仕組み”があればいいと話す。開発したソフトに有効期限を付けておき、社会にマイナス影響を与えると分かった時点で有効期限の更新をやめ、ソフトを使えなくする――といったアイデアだ。 Winnyがもたらした社会的悪影響は、著作物データの流出という経済的損失で、「人が死んだわけではないからそんなに目くじらたてなくても」という意見もある。これに対してGLOCOM客員研究員の鈴木健氏は「ソフトが物理レイヤーをコントロールできる社会が20〜30年後には確実に来る」と反論する。例えば、ソフトウェアのハッキングで回転ドアの速度を速める――といったことが将来は確実に可能になり、ソフト開発が人を殺す力を持つという状況が必ず来るとし、倫理面を今から考えておくことは重要だと指摘した。 P2Pソフト開発、どこまでが“違法”なのかソフト開発者が逮捕・起訴されたWinny事件。ソフト開発が違法行為に問われないためには、どういった点に注意すればよいのだろうか。専門家が議論した。 「子どものネット利用、取り締まりより教育の充実を」――ヤフーが保護者に調査ネット利用に関して、子どもを持つ保護者に意識調査した結果をヤフーが発表した。「政府が取り締まるべき」とする答えは2割程度と少なく、「保護者が判断したほうが良い」「教育を充実させた方が良い」という答えが多かった。 「メーカーは利用者を代弁してるだけ」──JEITA新会長に日立・庄山会長JEITA新会長に、日立の庄山会長が就任。ダビング10と録音録画補償金問題について、「メーカーは利用者の気持ちを代弁しているだけ。デジタル機器が今後いろいろ出てきた時に、本当に消費者が納得できるか」などとメーカー側の立場を説明した。 |
[ 504] MS、「Windows 7」と軽量カーネル「MinWin」について語る:ニュース - CNET Japan
[引用サイト] http://japan.cnet.com/news/ent/story/0,2000056022,20359226,00.htm
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[ 505] 「日本のカレーライス」を熱愛する米国人記者が語る『ゴーゴーカレーNY店』 | WIRED VISION
[引用サイト] http://wiredvision.jp/news/200805/2008050121.html
ニューヨーク発――日本のカレーは、世界で最も完成されたカレーだ。これに異を唱える人がいるとすれば、理由はただ1つ、日本のカレーを食べたことがないからだ。 インドやタイの、カラフルで舌がヒリヒリするほど辛いカレーならよく食べる、という人はいるだろう。中には、和食レストランで好奇心に駆られ、いつもの照り焼きチキンでなくカレーを注文したことのある人もいるかもしれない。そしてひょっとしたら、そのカレーの上には、日本でおなじみのトンカツまで乗っかっていたかもしれない。 だが、日本のどこでも5分歩けば必ず1軒は見つかる、ランチメニューがカレーしかない日本のカレー専門店でカレーを食べたことがなければ、この至高の料理を味わったことがあるとは言えない。 何も旅行通を気取りたいわけではない。ただ、日本のカレーチェーンは、これまで米国本土には上陸していなかった。 ところが昨年5月、『ゴーゴーカレー』が米国進出を果たし、マンハッタンのミッドタウン、タイムズスクエアの角を曲がってすぐのところに小さな店をオープンした。それ以来、ゴーゴーカレーは米国で正真正銘の日本風カレーを、東京のサラリーマンが30分の昼休みにカレーをかき込む店と同じスタイルで提供している。その味は、私が米国でこれまで食べたどの日本風カレーをもはるかに上回る旨さだ。 ヘロイン中毒者がヘロインを注射するのが大好きなのと同じように、私は日本のカレーを愛している。ヘロイン中毒との唯一の大きな違いは、ヘロイン中毒は長期間ヘロインを断てば中毒でなくなる点だ。 いったん日本風カレーの中毒になると、米国に帰っても中毒が治ることはない。もう一度日本のカレーを食べたいと願いながら日々を過ごし、また東京に行って日本のカレーをもっと食べられるよう貯金に励むことになる。 初めてあの恍惚とした気分を味わえば、それはもう忘れることはできない。私はそれを、金沢大学の学食で経験した。日本人学生の大半が毎日行列を作って購入しているのが、照り焼きや寿司ではなく、カレーだと言うことに私は気付いた。 それはどう見ても、焦げまくったチャウダーを、大きな皿によそった米飯の上からグロテスクにぶっかけたという風情の、茶色くてドロドロした物体だった。しかも、最後のとどめを刺すかのように、学食がその日用意した揚げ物がしばしば上に乗っかっていた。たいていはトンカツだったが、チキンカツのこともあった。ときにはチキンフライド・ステーキ[米国南部の料理で、牛のステーキ肉をフライドチキン風に揚げたもの]――といっても、日本の学食で働く女性が作れる範囲でのそれだが――も登場した。 誰が最初に私にカレーを勧めたのかは覚えていない。だが、その、天にも昇るような味わい! インドのカレーとは似ても似つかない食べ物だった。 もちろん少々スパイシーだが、全体的には甘みと塩味が効いている――その豊かでクリーミーな味わいを出すのにどんな材料を使っているのか、私にはほとんど分からなかったが、クラックコカインが入っていることはまず間違いないと思われた。 そして、カレールーはその他の食材、すなわち粘り気のある米飯の純粋な味わいや、カリッと揚がったパン粉、脂肪たっぷりの豚肉とも完璧にマッチしていた。 その後、私が学食に行って、カレーの入った大鍋に直行しなかったときがあるとすれば、それはカレーを絶とうと無駄な試みをしたときだけだ。その日以来、私はれっきとしたカレー中毒となり、日本のあちこちのレストランでカレーを注文し、一番おいしいカレーにありつけるのはカレー専門店であることを発見した。 最も数の多いチェーン店は『CoCo壱番屋』だったが、東京に行くと、『カレーショップC&C』や『リトルスプーン』、ゴーゴーカレーなど、さらに多くのカレー専門店があった。特にゴーゴーカレーは、東京のビデオゲームの聖地である秋葉原に店舗があるので便利だった。 そんなわけで、日本に初めて1年間滞在した後、故郷のコネティカット州に戻ったときは、嬉しくもあり悲しくもあった。ボストンでもう1年、学生生活を送った私は、当地の日本人街でカレーを食べさせる店を探したが、どうにか日本のカレーと呼べる味にすら出合うことはできなかった。 卒業後日本に舞い戻り、ホテルにスーツケースを置いて文字通り一番最初にしたことといえば、独特の薄茶色をしたカレールーを1年ぶりに味わうために、最寄りのCoCo壱番屋を探すことだった。 その後も、日本を訪れるたびにきまって真っ先にカレー専門店に足を運んだが、もうその前に荷物をホテルに置いてくることさえしなくなった。カウンター席ばかりの狭い店に、「ガイジン」のXLサイズの服を2週間分詰め込んだ巨大なカバンを持ち込もうとするたびに、従業員が私を横目で見たものだ。 文化のるつぼで、日本人街もあるサンフランシスコへ引っ越したときには、ようやく母国で日本のカレーを食べることができると思った。しかし、ここまで読み進んだ皆さんはもうお気づきのことと思うが、私の期待は裏切られた。 日本のカレーを食べたいと友人に言うと、和食と米国料理を融合させた妙な店に連れて行かれた。カレーを注文すると、上に薄切りトマトと下ろしたパルメザンチーズが乗っていた。吐き気を催す味だった。 サンフランシスコの日本食レストランの多くがカレーをメニューに載せていたが、それはきまって後から追加されたメニューだった。誰も注文しないし、実際に注文してみればその理由がわかる。カレールーは、一番ましなものでもたいてい水っぽくて風味に欠ける。最悪なものに至っては、見た目も味も、冷えた茶色い泥水のようだ。 こう書けば、私が先日ニューヨーク市を訪れ、何の気なしに『Google』で「56番街の近くの日本風カレー店」というキーワードで検索をかけて、ゴーゴーカレーを見つけたときの気持ちをご理解いただけると思う。 |
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