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[ 182] 宝くじの異常、幅3000kmのボウリング、世界で最も有利なギャンブル - 吹風日記
[引用サイト]  http://d.hatena.ne.jp/MrJohnny/20060630

宝くじは極めて不平等な税金です。にもかかわらず、なぜ人々は宝くじを買うのでしょうか。実は、宝くじは世界で最も有利なギャンブルであるとも言えるのです。今日は、宝くじをめぐるあれこれについて考えます。
満腹しきっているときには、私たちは食物に対してあまり関心を示さない。欲求は欠乏の関数である。現代の社会が異常な現象に対してこれほどまでに強い関心を示すということは、私たちがなんらかの意味で異常に飢えているということを意味しているのではなかろうか。「現代は異常の時代だ。」といういい方が一般になされているようであるし、確かにそうに違いないのではあるけれども、その反面において、逆に現代の社会は「正常すぎる」ために異常を求めているのかもしれないのである。
大阪商業大学教授の谷岡一郎は、ギャンブル社会学、という凄い専門分野をもっていらっしゃる方です。谷岡によるJGSS研究論文「宝くじは社会的弱者への税金か?」(pdf)は実に面白い論文です。内容を簡単にまとめておきます。
谷岡は、世代、配偶者の有無、持ち家の有無、収入、地位、学歴、コネの有無などの各変数が宝くじの愛好度とどのような関係があるかを重回帰分析にかけました。詳細は略しますが、結論として「人々は「ひとつ上のステイタスを求める」ことを動機として宝くじを買う」、そして、「その「機会がブロックされている」人々の方が、最後の頼みの綱として賞金額の大きな宝くじに賭ける」と述べています。要するに、宝くじは一発あてるために買う、ってことですな。
ここにあるのは、木村敏が『異常の構造』で指摘したのと、まったく同じ構造です。つまり、人生に希望が見いだせない人、すなわち、社会的階層が今の不満足なレベルのままで固定されてしまうと予感した人々が、未来をかき乱すための「異常」を求めて、宝くじを買うのです。宝くじの還元率(出したお金が戻ってくる期待値の割合)は、47%。これは、多くのギャンブルの中で圧倒的に低い数字です。にもかかわらず宝くじが人気なのは、この、社会的階層を変える力が、他の手段で代替できないからなんですね。
ちなみに上記論文からトリビアを一つ。独立戦争の戦費は宝くじで賄(まかな)われ、その1枚目を買ったのは、ジョージ・ワシントンだったとか。
さて、谷岡はさらに「宝くじは形を変えた税金」だと述べています。実際、宝くじの収益の使途を確認してみると、どう見ても税金です。本当にありがとうございました。
ここで、さきほど見たように、宝くじの購入者が社会的弱者に偏っていることを考えあわせると、実はこの「税金」には大きな問題があることが分かります。それは、強烈な「逆進性」です。
普通の税金、例えば、所得税、相続税などは、課税額が高くなるほど税率が上がる「累進税」です。金持ちから多くとって貧乏人にまわすことで、富を再配分しているわけです。これに対して、課税額が増えると税負担が減る、つまり、金持ちが有利な税金を「逆進税」といいます。消費税が批判される理由の一つとして、この逆進性があります。われらが共産党も国会でこの問題を鋭く追及しています。
ところが、宝くじの逆進性は消費税の比ではありません。共産党は、消費税などをつついているヒマがあるなら、宝くじを糾弾すべきです。谷岡も上記論文中で、「税金を、昇進の遅い者、家を買う余裕のない者、充分な教育を受けなかった者、トラウマの多い者(ハンデの大きい者)たちが払う構図なのである」と書いています。宝くじは社会的な階層差を拡大する装置なのです。
この宝くじの「当たらなさ」については、さまざまな表現が可能です。1等をあてる確率より宝くじを買った翌日に車にはねられて死ぬ確率のほうが高い、とか。1等をあてるよりモーニング娘になるほうが簡単だ、とか。中でも私が白眉だと思う表現は、東京からフィリピンまでの「幅」(長さじゃないですよ)があるボウリング場の、どこかのレーンのむこうに1本だけピンが立っていて、それを目隠し状態で倒す確率と同じ、というやつです。
このような期待値の低い、しかも、結果になんの関与もできないゲームであるにもかかわらず、人々は宝くじを買い求めます。日本宝くじ協会の「宝くじエピソード」などを見てみると、人々は驚くべきことに「宝くじが当たった理由」を見つけだしていることが分かります。ただ単に時間的に連続しているだけの、まったく無関係であろう2つの出来事に因果関係を「発見」してしまうこの能力は、人間がここまで進化を遂げた大きな原動力なのでありましょうか。
しかし、ここで、「パチンコ97%」という数字が異常に高い気がしませんか? どう考えてもパチンコで破産しているやつのほうが多い気がしまよね。
この謎を解くヒントは、1回のプレイにかかる時間です。そう、パチンコは、ものすごく回転が早いのです。
具体的に計算してみます。1回のゲームが5秒で終わってしまうゲームがあったとしましょう。このゲームの還元率が99.9%だったとします。純粋なギャンブルでこんな高い還元率のものは存在しません。胴元がテラ銭を取るからです。まあ思考実験だと思ってください。
平成18年のドリームジャンボ宝くじは、5月15日販売開始、6月13日に抽せんです。およそ30日間楽しめます。まあ、30日間休むことなく宝くじのことを考えて生活するやつはいませんが、例えば、1日10分だけ、1等に当せんしたときのことを想像してニヤニヤする、あるいは家族や親友と夢を語りあう、それぐらいならできるでしょう。ということは、宝くじは10分×30日=5時間は楽しめる娯楽であるということです。
このように考えてみると、還元率47%というのは、実はすさまじくお得であったことが分かります。実は宝くじは、世界で最も有利なギャンブルなのです。
なんだか1回転して元に戻ったというか、結局なんの結論も出ていないわけですが、まあ人生、「どっちを向いているか」よりも「どんだけ回ったか」のほうが大事なのではないでしょうか? 結果よりも過程。宝くじも似たようなものかと思います。
2006/07/01 13:43 逆進性ですか。借金の返済が困難な人ほど高い利息をとるサラ金みたいなもの、かな(違)。まあ宝くじの場合は、いわゆるギャンブルと違ってなけなしのお金で挑む捨て身の逆転ではなく、貧乏な中でもささやかな余剰を投じることが多いので、いわゆるロングテールの再分配という性格もあるかもしれません。宝くじを「夢を買う」と割り切るなら、何十枚とまとめ買いするのはむしろ非効率ですね。当選確率がたかが数十倍になったところで、「明日交通事故に遭う可能性」が「何週間か以内に交通事故に遭う可能性」になるくらいなのに対し、何十枚買った時も1枚だけ買ったときも夢の大きさはそんなに変わらないような……。ところでまたも意地悪なツッコミですが(笑)、還元率というのは、パチンコとかスロットの場合、一回ごとではなく定期スパン(1日とか1月)あるいは店全体での、貸玉(または貸コイン)量と出玉(または出コイン)量の比率なので、単純に考えて長時間やり続けるほど元を取り返す可能性は還元率に近づくような気がします。問題はこの還元率というのが実は目標値で、他のギャンブルと違って店側である程度自由に操作できることですね。こんなギャンブルは他にありません。
2006/07/02 08:22 いつもながら鋭いコメントありがとうございます。>宝くじを「夢を買う」と割り切るなら、何十枚とまとめ買いするのはむしろ非効率ですね。同感です。極端な話、30億円出して全ユニット(1000万枚)を買いしめたとすれば、絶対に1等に当せんできるかわり確実に16億近い損をするわけですから。しかし、考えてみると、1枚0.003円で買えるかわりに当せん確率1兆分の1の宝くじがあったとして、これ1枚で「夢を見ろ」と言われても難しい気もします。人間てのはめんどくさいですな。>長時間やり続けるほど元を取り返す可能性は還元率に近づく「還元率」という言葉は、業界用語として定義があったのですか。うかつでした。私の議論の仮定には、「客は還元された資金を再投資する」ということがあるので、資金は還元率のべき乗のペースで減っていきます。したがって、(還元率100%未満の)すべてのギャンプルにおいて、「長時間やり続けたとき元を取り返す可能性」は0%です。>問題はこの還元率というのが実は目標値で、他のギャンブルと違って店側である程度自由に操作できることですね。こんなギャンブルは他にありません。おお、なるほど、確かに、おウマさんは言うこと聞かなそうだ。それにしても「異常」を求めてギャンプルやってるのに、それすら店側に操作されているというのは、なんとも切ない話ですねえ。
2006/07/02 13:14 前半部分はなかなか面白い考察でした。所得配分に無理やりガラガラポンのランダム性を持ち込むという仕組みは表の顔であって、実態は行政の取り分であるテラ銭が過半を占めるせいで税金みたいなもんだ、ということをこの日本では誰も認めたくない。「オレだけは例外」だと(苦笑)。ところで、還元率をまるで確率のように解釈して独立試行の結果を導出しておられますが、これはちょっと誤解じゃないかと思いますけど。上記Fummyさんの直感の通りですが、還元率は期待値であって、十分に長いことやってればその期間賭けた総額のうちで戻ってくるのはこれだけ、という数字ですよね。「成功確率」じゃないです。なまじパーセンテージ表記しているから専門家でもよく混乱するのですが。ですから、やはり宝くじは(長いことやってれば)頭抜けて大きな赤字に陥るギャンブルかと。なお、これはあくまで「平均」であって、もちろん大当たりを取ったり破産したりする人はいます(分布の裾の端っこ)。
2006/07/02 20:20 >highflyerさんまったく、その通りでした。「パリミュチュエル方式」という言葉は初めて知りました。ありがとうございます。>georgewさんえーと、ちょっと整理させてもらっていいですか? 間違ってたらツッコミおねがいします。パチンコの還元率が97%であるというのは、「10000円もってパチンコ屋に行って玉を買い、1つの玉を1回だけ(←重要)使って遊び、出てきた玉を換金したら9700円分になる」ということですよね?しかし、ギャンブルでは(特にパチンコなどではシステム的に)、還元された資金を再投資することが多いわけです。ですから、1回のプレイ時間が短いギャンプルは、賭け金自体がどんどん増えていきます。賭け金が増える、というところが話の本質です。還元率はそれほど重要でないと思います。パチンコにおける「賭け金」というのは「最初に玉を買うときに払った金額」ではなく、「トータルで飛ばした玉の数を金額に換算したもの」です。パチンコは、自動再投資システムによって、とんでもなくデカイ金額を勝手に投資しているので、少々期待値が高くても損をするわけです(余談ですが、パチンコで破産する人はこのことを理解できていないと思います)。もちろん宝くじだって、パチンコと同じぐらいデカイ賭け金を払えば大損します。どっかの自治体の話ですが。要するに私がいいたかったのは、どうせギャンブルは損をすんだけど、宝くじは「少ない賭け金で」長く楽しめるから悪くないかも、ということだったんですが。「専門家でもよく混乱する」話だとのことなので、自分がどこで混乱しているのか非常に興味があります。さらなるツッコミをお待ちしております。
2006/07/03 01:23 > ブラックジャックはプレイヤーの技量が反映するので100%を超えることが可能なんです。ブラックジャックだってカジノ全体では還元率 100% を切ってます。でもプレイヤーの技量次第で 100% を越えるんですね。そんなことを言ったら、それこそパチンコだって技量と頭脳で 100% を越えますよ。ヘタクソなディーラーを相手にするのと同じように、釘の空いた台や設定6に座ればいいわけです。宝くじはどこの店で買っても還元率は上がらない。でもカジノやパチンコはそうじゃない。比べること自体がナンセンスです。それともジョークでおっしゃってるんでしょうか。
2006/08/16 23:49 還元率について、低いものと高いものとの間には回転速度に違いがあると触れられていますが、時間当たりにかけられる金額の固定の有無にも触れるべきだと思います。確率の話題なので金額は関係ないかとお思いかもしれませんが、一度にいくらでも賭けられる競馬や宝くじと違い、パチンコなどは良くも悪くも用意した金額に比例した時間がかかるため、回転させていくにつれ資金の減少と共に一回転当たりの遊技時間も比例して下がっていきます。その結果時間当たりの還元率は初期の費用によって変化するという現象が起こるわけです。文中の10000円で5秒間楽しめる還元率99.9%のゲームにおいて時間当たりの掛け金が固定されていた場合、一回目のプレイ後は5秒経過し残金の期待値が9990円になり、二回目のプレイ後は残金はの期待値は9980.01円になりますが、時間の経過は5秒ではなく4.995秒です。パチンコでは出てきた玉が自動的に次のストックにまわるため回転数を意識しにくいですが、もし出た玉を別にためておいてストックがなくなるたびに入れ直すとしたら、だんだん入れ直すペースが上がっていくのが分かるでしょう。当然一時間当たりの回転数は増え、期待値は上記の値を下回ります。自分の計算では、1273回転後に2798円、約28%と出ました。初期費用が20000円なら447回転で約64%、30000円なら275回転で約76%、100000円なら75回転で約93%。7200000円あれば1回転で99.9%ということで7192800円となり、これは当然719万円脇に置いておいて残りの10000円を1時間回したときとほぼ一致します。計算は機械任せですが、整合性は取れていると思います。パチンコにおける資金の自動再投資と掛け金の増大について言及されていますが、それに伴う時間に対しての金額固定の有無というこの概念、どうでしょうか?
2006/08/17 02:27 takaさん、ありがとうございます。この「時間当たりにかけられる金額」については、いつツッコミが入るんだろーなーという感じで、恐々としていました。こうして指摘が入って、なんだかほっとしました。過去に自分がドイツ武装親衛隊であったことを告白したノーベル文学賞作家ギュンター・グラス氏の心境もかくや、という感じでしょうか。まったくおっしゃる通りで、1兆円もっていって還元率97%のパチンコで遊んだら1日で300億円スった、なんてのは変ですもんねえ。時間あたりにかけられる金額には上限がありますから、持ち金が増えると期待値は理論値より上がるはずです。一方で、やはりtakaさんが指摘されているように、持ち金が減ってくると回転率が上がるため、期待値は理論値より下がるわけです。パチンコを玉1個で遊んだら、たぶん1分ももたない気がする。さて、このバランスがどう出るか?このへんは個々のキャンブルによって個別のデータが必要なので、上記エントリでは華麗にスルーしていました。しかし、やっぱりちゃんと考察したいところですね。といっても、まずはデータが必要なんですが。実測しないとダメか?ともかく、ありがとうございました。エントリの書き手としましては、小学校のときの友達に借りっぱなしだった本を、ようやく返却したような気分です。
2006/11/01 20:31 宝くじの当たらなさはよく知ってるつもりですが、レベルの低い話しで失礼します。私の叔父はあたってしまった一人です。親戚の中でもっとも経済的に恵まれない人だったのですが、70歳にして2500万あたりました。いかにも退職金という感じでしょうか。2500万円では新築マンションを買って十分おつりの出る様な田舎です。私は心から、良かったね言葉をかけました。身近なところであたった様を見るとなんだか買いたくなってしまいます。
理系出身国語教師のネタ置き場です。日記中の引用は、すべて中学・高校受験の国語入試問題から行っています。

 

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